医療機関が継続的に経営の質を高めていくための認証制度
JHQCクオリティクラスA認証を鹿児島県で、初めて取得しました。
「クオリティクラス認証」とは、医療機関が経営品質向上プログラムを活用して、体系的かつ継続的な経営の質向上に取り組み始めたことが認められた段階で、その医療機関を「Aクラス認証」組織として3年間にわたって認証する制度のことです。
「Aクラス認証」を受けた医療機関が認証を継続するためには、3年以内に『日本経営品質賞アセスメント基準書』に沿って、「経営品質報告書」を作成・提出し、審査委員会からの継続審査を受ける事が要求されます。これにより、経営に質向上を継続的に図る事が出来ます。
組織プロフィールで記述が求められる内容
- 1.組織が目指す「理想的な姿」…自病院のミッションやビジョン、大切な価値観など
- 2.顧客認識…ターゲットとしている市場と患者の特徴やニーズ
- 3.競争認識…競合相手となる病院の特徴や競争環境の状況など
- 4.経営資源認識…自病院の強みと考えられる設備、技術、ノウハウ
- 5.変革認識…ビジョン達成に向けた経営課題や戦略
- 6.組織情報
昨今、医療業界を取り巻く環境は、患者様にとりましても、スタッフ・経営者におきましても、非常に厳しい状況がますます加速されてきているように感じます。
そのような状況の中で、患者様を守り、職員を守り、病院(職場)を継続させるためには、各々ができることを自ら考え抜いて行動しないといけません。病院という器があるだけで、患者、職員、経営者が何となく、うまくやっていける、という時代ではありません。診療報酬引き下げの決定がある度に、右往左往し、政府の思惑通りに動いているだけではだめです。自由診療だけを行なっている医療機関は別ですが、多くの医療機関は診療報酬の枠内で、予算を立て、地域住民のための医療サービスを提供しつつ、職員の給与を支払い、日々新しくなる医療機器を購入しなければなりません。健全経営なくして「質の良い医療サービスの提供」は有り得ないと私は考えます。
- ●医局会・外来改革委員会の時間を短縮(4時間を1時間に)
- ●挨拶の改善
- ●外来開始時間の遵守
- ●病院機能評価Ver5.0認定(H18.3)
- ●内部監査委員会発足
- ●給与改革…頑張った人が報われる給与形態に
- ●病棟運営改革…在院日数減・日当点上昇
- ●全員参加型の病院経営…透明性の追求・確保
- ●売上増による職員還元を約束
- ●所属目標全体発表会開催
- ●JHQCクオリティクラスAクラス認証(日本版医療MB賞クオリティクラス)
病院経営は一部の幹部のみで考えてもうまくいかず、”職員全員が「自ら考え、意見を出し、知恵を搾り、実践する」という態度を育み、組織がこれをサポートしていく”というスタイルを、常に事務局、理事会、運営会議で確認。
スタッフ全員が、”自分にできることは何か”を追究し、患者様一人ひとりにどんな医療が提供できるか、という医療の原点に真摯な姿勢で向き合うことが、医療人としての誇りと喜びになり、それが、地域の信頼を得、他地域の患者様からも”選ばれる病院”となる。